2016年1月26日火曜日

神話と共に生きる/神話無しに生きる。

神話と共に生きる/神話無しに生きる。

「....根無し草なのであって、過去や先祖の命(つねにわれわれと共に生きている)とも現在の人間社会とも、真の結びつきをもっていない。」
ユング[変容と象徴]P,7

アーティストとして生きようと思うと深くこの問題が出現します。
なぜ、一見してすかすかな笠原恵実子のような表現が出現するのか。表現として根を欠いたものの本質を言い当てています。
笠原恵実子には、美術史への結びつきは無いのです。



























「個人的な葛藤すなわち近親相姦の空想こそオイディプス伝説という圧倒的な力を持つ古代演劇の素材の根本である。」
ユング[変容と象徴p,5]

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こうした、表現の根本にあるのは、【近親相姦の禁止】です。
オイディプス演劇も同時に、【近親相姦の禁止】という前提の上に打ち立てられるのです。

【近親相姦の禁止】を打ち立て、父として抑えつけるという表現がここにはあります。
ギリシャ美術においては、父として汝にくつわをはめるという、いわゆる「ウザさ」があったのです。

笠原恵実子の表現にあるのは、上の図版は博物学系の仕事ですが、博物学は美術の系譜ではないのです。その誤解があると思います。

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