4大文明インダスp,214




ここで指摘されている事は面白い。
今から4000年前の初期交易の主力は、ひとつ、"希少性"のあるものであったこと。
ふたつ、食物などではなく"硬くて壊れにくいもの"であったこと。
みっつ、"加工されたもの"であったこと。
よっつ、小さく"持ち運びがきくもの"であったこと。
そして、商人が持ち歩いた事、つまり来させるというものではなく赴いて売っていった事という事がある。初期交易は、行商人であった。
「....こうした流通の管理のためには、それらの重さを計る単位を定めておく事が必要条件である。」
単位の成立は、インダス文明からでした。
交易の無い所に単位が発生しないという事は、面白いです。
もし、ジャングルのなかで孤立した村であれば単位は発生しません。あくまで、海をわたった交易という出来事のなかで単位が成立します。そしてその際の主力商品は装身具でした。
この事はじみ深い事実です。つまり、ひとつ、古代文明から人類は美を求め"交易"していた。
ふたつ、商人は海を越えて越境していった。
みっつ、「初めに言葉があった」と聖書が言う場合、そこには言語による秩序を人間がとても必要としたという事実がある。
よっつ、度量衡は、正方形である。公正、厳密という秩序を人間は正方形に求めた。
いつつ、初期装身具は、赤茶色と白色だった。つまり、色の組み立てでは、これが最古の色彩設計なのだろうか。
現代は、4000年経ったため四角形のフォルムに皆飽きているが、文明の秩序のフォルムは正方形なのであると思います。